6.辺張より嵌張

 今回は辺張(ペンチャン)と嵌張(カンチャン)の面子選択のときに、 どちらを嫌った方がいいか説明したいと思います (実は早いリーチは3、7待ちで少し説明してたりしますが・・・)
 面子選択のときに辺張と嵌張どちらかを嫌わなければいけない場合というのは非常に多いですが、 その場合は嵌張を嫌う(切る)のではなく、辺張を嫌った方が良いということです。
 では、なぜ嵌張を手牌に残し、辺張を嫌った方がいいのでしょうか。
 下の手牌を例に説明していきたいと思います。

 

 

 嵌張も辺張も面子(順子)にするための有効牌は1種4牌なので、 有効牌の数は同じように感じるかもしれませんが、 間接的な有効牌の数が違います。
 仮に辺張を嫌い、嵌張を残した場合について考えると、 6筒を引いた場合に67筒の両面になり、受け入れが1種4牌増えるので、 6筒は有効牌ということになります。
 また、5筒を引いた場合には579筒の両嵌になり、受け入れが1種4牌増えるので、 5筒も有効牌ということになります。
つまり、嵌張を残した場合は面子ができる8筒のほかに56筒も有効牌になり、 有効牌の総数は3種12牌になります(79筒も入れれば5種18牌)

 一方、嵌張を嫌い、辺張を残した場合は、 56萬を引いても受け入れは増えません (6萬を引いた場合は嵌張になり有効牌も増えますが、それならはじめから辺張を嫌い、 嵌張を残しておく方が良い)
 つまり、辺張を残した場合は面子ができる7萬の他には有効牌はなく、 1種4牌しか有効牌がないことになります(89萬を入れれば3種10牌。 本来は6萬も嵌張になるので有効牌といえますが、 ここでは嵌張と辺張の比較なので有効牌には含めませんでした)

  有効牌 有効牌の数
切り 5種18牌
切り 3種10牌
 

 以上のことから嵌張と辺張のどちらかを嫌わなければいけないような場合は、 嵌張を残し、辺張を嫌う方がよいことがわかります。
 また、もっとも基本的で効率の良い両面待ちに変えるために嵌張は1順しかかからないのに対し、 辺張は2順もかかることからも辺張よりも嵌張を残す方がいいことがわかります。


 

 また、嵌張同士の面子選択の場合でも、有効牌に差が出ることがあります。 下のような手牌の場合は35索を残し、24筒を嫌う方が効率が良いということになります。

 

 

 24筒を嫌い、35索を残した場合の有効牌は面子が出来る4索、 両面のできる26索、両嵌のできる17索の計5種20牌になります(35索も含めれば7種26牌)
 一方、35索を嫌い、24筒を残した場合の有効牌は面子が出来る3筒、 両面のできる5筒、両嵌のできる6筒の計3種12牌になります(24筒も含めれば5種18牌)

  有効牌 有効牌の数
切り 7種26牌
切り 5種18牌
 

 このことから嵌張同士の面子選択の場合は、1289牌を使っている嵌張よりも、 使っていない嵌張を手牌に残しておく方がより効率が良いといえます。


 

 また、参考までに嵌張の場合、どのような面子がもっとも出来やすいのか書いてみたいと思います。
 最初の嵌張の場合(79筒)、有効牌は568筒であり、どの牌も平等に3分の1の確率で引きます。
 8筒を引いた場合は789筒の面子ができるので、3分の1の確率で789筒ができることになります。
 6筒を引いた場合は67筒の両面ができ、58筒を引く確率はともに2分の1なので、 567筒、678筒の面子のできる確率はともに2分の1(全体では6分の1づつ)になります。
 また5筒を引いた場合は579筒の両嵌ができ、68筒を引く確率はともに2分の1なので、 567筒、789筒の面子のできる確率はともに2分の1(全体では6分の1づつ)になります。
 つまり、79筒の嵌張があった場合にできる面子は、 6分の3の確率で789筒、6分の1の確率で678筒、6分の2の確率で567筒ということになります。

 
※ただし、面子の移行(789から678、678から567の移行等)を考えないものとします。 つまり、あくまで最初にできる面子の確率ということです。
また、5筒引きの場合は34筒も本来なら有効牌になりますが、これも考えないものとします (きりがなくなるので)
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