7.逆切り2

 前回に引き続き逆切りの話ですが、 その前に麻雀の醍醐味と一番恐いものについて考えてみたいと思います。
 まず、麻雀の醍醐味ですが、攻撃で言えばオリ打ちをさせること、 つまりは捨て牌に凝るということですね。 逆に守備ではどうかといえば、相手のリーチやダマ聴を読みきって回し打つことです (もちろん、これはあくまで俺の個人的な考え方で、 人それぞれ面白いと感じる部分や醍醐味が違うのは当然です)

 その回し打っているときにもっとも恐いのは何かといえば、 死牌をツモってくることだ。
 死牌というのは多分俺の造語だろーから(他人が使っているのを見たことねぇーし(笑)、 一応説明しておくと攻守共に徹底的、決定的に使えない牌のことだ。
 死牌なんぞつかまされたら回し打つことができなくなる。 そうなったら、最善でも死牌そのものの単騎待ちかその周辺での待ちになる。
 もちろん、死牌というぐらいだから、上がり牌の枚数は0だ(笑
 例えば、安牌とばかりに3枚目の字牌を抱えていたとする。 そこに安牌のつもりで抱え込んでいた牌で地獄待ちリーチがかかったとするとどうなるかいうことだ。
 リーチした奴が3枚目の字牌を抱え込んでいる奴に振り込む可能性はゼロだが、 抱え込んだ奴には振り込む可能性がある。

 仮に完璧に回し打ったとしてもオナ聴になるだけである。 しかも、上がることは絶対にありえない聴牌だ。
 最善を尽くして、これでは報われない。 報われないからほとんどの場合は降りることになる。
 つまり、その局は打ち込むことやツモられて、点棒が減ることはあっても増えることは絶対にないわけだ。 そういう状況になることを歓迎する奴は、まさかいないだろう?
 つまり、リスクはあるがメリットがまるきりない状態というのが、一番恐い状況といえる。
 そして死牌になりやすいのは一見すると安牌そうな牌であることが多い。 どういうことかと言えば、中張牌より端牌、端牌よりも字牌の方が死牌になりやすいということだ (もちろん、完全安牌は死牌とは違う)

 つまり、1萬と2萬を比べた場合は2萬よりも1萬の方がより死牌になりやすいということである。 だから、辺張を落とす場合は2萬から落とすのではなく、端牌の1萬から落とすべきだというのが俺の持論だ。
 しかし、たったこれだけの説明では当然納得してはもらえないだろうから、 もう少し説明させてもらう。
 死牌になりやすいということは、当たり牌になったときに回し打ちにくいということだ。
 こういう風に書くと、それは当たり牌になったときの話であり、 その前の段階である当たり牌になる確率は、1萬の方が低い(嵌張待ちがない分)ので、 やはり2萬を先に処理した方が良いと思う人もいるだろう。
 しかし、そうではないと思う。 では仮に下のような手牌の場合は何を切って聴牌にとるだろうか?

 

 

 この手牌で聴牌にとるためには、1萬を切っての嵌2萬待ちか、 3萬を切っての1萬、北のシャボ待ちということになる。
 そもそもこんなしょうもない手牌に俺はしねぇーよとか、 俺は聴牌にとらんし、リーチなんぞもっての他という人もいるとは思うが、 そんなことを言っていたら、議論が先にすすまんので絶対にリーチをかけなければならない場合と想定して欲しい (こんな想定自体無意味だが(^^;;)

 3萬切りと1萬切りどちらがより多いかということだが、 俺は3萬を切る人の方が多いように思う。
 リーチをかけるとオリてくる奴というのは必ずといってもいいくらいいる。 当然おりているわけだから、現物を切ってくることが多くなる。 となれば、手牌に3萬があれば切り出してくる可能性が非常に高い。
 もちろん、おりていない人間でも、極力危険度の少ない牌から切っていこうとするから、 現物である3萬を切ってくる可能性はかなりある。

 仮に3萬が2牌切られれば、ワンチャンスとばかりに1萬を切ってくる奴もいるだろう。 もしくは辺3萬の受け入れを残していた奴が、 3萬をつもる可能性が少ないと見て12萬をおとしてくる可能性だってある。
 ワンチャンスでもそういったことが起こる可能性は十分にあるわけであるから、 ノーチャンスの場合はより1萬が出やすくなる。
 つまり、3萬が壁になって1萬がつり出しやすくなることを期待して、 シャボ待ちにする人が多いのではないかと思っている。
 また、嵌張待ちの場合は、槓をされたら絶対にあがれないということを考えても、 嵌張待ちよりもシャボ待ちを選択する人がより多いのではないかと思う。

 また、七対子等での単騎待ちを考えた場合に1萬と2萬のどちらのに、 より待ちをとりにいきやすいかと考えた場合、端牌である1萬待ちにとる人の方が多いのではないだろうか? となれば、単純に嵌張待ちがある分2萬の方が危険という考え方はそもそも成り立たないのではないかと考えている。
 それどころか、実は2萬よりも1萬の方が当たる確率は高いのではないかとさえ思えてくる (あくまでもこれは人の意思が介在した場合で、純粋に確率だけを考えれば、やはり2萬の方が当たる確率は高いとは思う)
 つまり、2萬の方が危険度が高く、1萬の方が低いとは単純に言えないのではないかということである。

 また、前回も言ったが辺張を落とすような場合は、ある程度順目が進行していることが多いので、 場からどちらの方がより危険度が高いかの判断はできないこともない。
 しかし、常にどちらの方がより危険であるのか的確に判断しつづけることは、 多くの人には不可能である(もちろん、俺もそのうちのひとりだ)
では、端牌と中張牌のどちらの方がより危険なのかわからない場合や危険度が同じ場合はどうしたらよいのかということが問題になってくる。
 これこそが本当に肝心なことであり、一番言いたいことだったけど、 ちょっと、前振りが長くなりすぎてしまったので、今回はこれでおしまいだ。
 続きは次回ということで勘弁して欲しい。 中途半端で、すまんm(_ _)m

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