3.牌効率2

 今回も前回同様にいかに早く聴牌するかということに主眼をおいたお話です。
 さっそく、前回同様に実際に受け入れを多く残すにはどうすればいいのかを説明していきたいと思います。

 

 

 5萬をツモってきて上のような手牌になった場合は何を切るのがよいのでしょうか?
 5萬をツモって345萬で1面子できたから4萬を切るという人もいると思いますが、 このような場合は7索を切るのがもっとも広い受けになります。 いつものように本当にそうなのか検証してみます。
 まず、4萬切りの場合ですが、1468筒、36957索の9種32牌が有効牌になります。
 次に7索切りの場合ですが、2536萬、468筒、3695索の11種42牌が有効牌になります。

  有効牌 有効牌の数
切り 9種32牌
切り 11種42牌
 

 つまり、7索切りの方が4萬切りよりも10牌も有効牌の数が多いことになります。 どうしてこのような差がつくのかといえば、3445萬を両面2つと見ていることにあります。
 終盤でもそうですが、序盤では特に3445萬のような形を1面子+1孤立牌と見るか、 両面2つと見るかで有効牌の数がかなり違ってくるので聴牌速度がかなり違います。

 確かに現時点での向聴数を上げることだけを考えれば、 4萬切りの方が1筒、7索の2種4牌の受け入れがある分有利なように見えますが、 4萬を残せば2536萬の4種14牌の受け入れが増えます。
 多少乱暴な言い方をすれば、1筒、7索を1回引く間に2536萬を3回以上引くということになります。
 そして、結局は4萬切りよりも受け入れの多い7索切りの方がはやく向聴数があがる可能性が高いということになります。


 

 

 次に上のような手牌だった場合はどうでしょうか?
 この場合も7索切りがもっとも受け入れの広いものになります。 というよりも3445萬の場合よりも受け入れが増えます。 では、実際に本当にそうなのかみていきたいと思います。

 36萬切りの場合は最初の例と同じ9種32牌が有効牌になります。
 次に7索切りの場合ですが、147258萬、468筒、3695索の13種50牌が有効牌になります。 3445萬のときよりも有効牌の差がはっきりでていると思います。

  有効牌 有効牌の数
切り 9種32牌
切り 13種50牌
 

 しかし、18萬の場合は嵌張になるので、24索の嵌張とどちらかを嫌わなければいけないので、 有効牌にならないのではないかと思う人もいるかもしれませんが、 18萬は他の有効牌と同様、有効牌だと考えられます。
 確かに24索と13萬の嵌張だけを比べたときは、 有効牌の数は同じです。
 しかし、24索と13456萬(8萬引きの場合も同様)の嵌張を比べたときには、 明らかに差がでます。
 24索の場合は、356索の3種12牌が有効牌になりますが、 13456萬の場合は25847萬の5種18牌が有効牌になります。
 2萬は当然1面子できますし、7萬は3面張、4萬は両面、 5萬は47萬受けの両面と2萬受けの嵌張になり、 8萬の場合は27萬の離れた格好の両嵌になります。
 これで18萬もれっきとした有効牌であることを納得していただけたと思います。

  有効牌 有効牌の数
3種12牌
5種18牌
 

 上の2つの例からもわかるように、 3445や3456のように面子が重複している場合は1面子+1孤立牌と考えるのではなく、 両面塔子が2つと考えることが重要となります。
 もちろん面子過多の場合は両面2つではなく、 1面子として使えるので非常に使い勝手の良いものだといえます。

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