槓子は槓子

麻雀超初心者の長考に耐え切れず、
「役がわからない?」
とAくん。
「なに考えてんだ?」
とBくん。
「ちょっと見せてみな?」
とCくん。
「いや〜、もうちょっと待ってね」
と超初心者のDくん。 そのときのDくんの手牌は

 

とくに悩むような手ではない。いつもながら初心者の考えることはよくわからない。
Dくん、ようやくどうするか決めたようである。
「うん。決めた。カン!!」(って、おい、槓材ねーじゃねーかよ!!)
嬉しそうにカンするDくん。

 

「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
固まる3人を尻目に、Dくんはのんきにも、
「そうそう。カンしたら1個ツモってくるんだよね。」
とのたうちまいながら、下家のツモ牌をツモっている。(こ、こいつはーーー)
「・・・そ、それは・・・ち、ちがうぞ」
やや正気にもどったAくんは親切に間違いを教える。
「そうか、間違えちゃった。ごめん。ごめん。」(・・・まぁ・・・失敗はだれでもするもんだ)
さすがのDくんも間違いに気づいたようだ。
「そうだ。そうだ。ツモってくるとこ間違えちゃった。」(・・・・・・)
と、今度はちゃんと嶺上牌をツモってくるDくん。しかし、肝心なことが全然わかってない。 耐え兼ねたBくんは、
「それは、カンできないだよ!!」(当然である)
「そうそう。」
同意するほかの二人。
「そうなの?東南西北は4枚あればカンできるっていわなかった?」(これだから、初心者はーーー)
まだ、Dくんは東南西北一枚づつでカンできるとおもってるらしい。
「いったけどそういう意味じゃなくて、カンは同じ牌が4枚ないとできないの。」(その通りである)
「ふーん。そうなんだ。」(・・・カンを覚えられて・・・よかったね・・・)
結局Dくんは初心者ということで、チョンボにもならず許してもらったのでした。

 

数ヶ月後、また麻雀をすることになったDくん。 他の面子から、
「ちゃんとカン覚えてきた?」
「もうバッチリ!!」
自信満々のDくん。
しかし、Dくん実は全然覚えていなかった。しばらく打っていると、また長考するDくん。 そのときのDくんの手牌は、

 

「カンしようとしてる?」
と一応聞いてみるAくん。
「うん。してもいい?」(って、おい、また槓材ねーじゃねーかよ!!)
「したければ、もちろんしていいよ。」
どこまでも親切なAくん。
「それじゃ、カン」
とDくん。

 

「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・」(・・・こ、こいつ、すくいよーがねー)
もう何も言う気がおこらない3人。しかし、このまま進める訳にはいかないので、 結局カンについて、もう一度教えることになる3人・・・。馬鹿にものを教えるのは大変である。

今回の教訓。麻雀するなら、ちゃんとルールを覚えてから打て!!
えっ?!ほんとにDくんみたいな奴いるのかって?
いや、まぁ、えーっと、その、誰にでも初心者の時代ってあるよね?はっ・ははは・・・ (はははって、おまえ、その頃と雀力ほとんど変わってねーじゃねーかよ!!)
うっ?!えーっと、それでは、みなさんさよならー(^^;;(こ、こいつはーーー)

HOME