前回は字牌の切り順に注目しましたが、今回は19牌について話たいと思います。
捨て牌というものは基本的にいらない牌の集まりです。
あとで、必要になってきたりする場合もありますが、少なくとも切った時は不要(優先順位が低い)と思ったわけです。
では、どうやって要牌か否かを判断しているのでしょうか?
迷彩を施したり手役を追っているときは多少違ってきますが、
多くの場合出来るだけ受け入れが広くなるように打つことが多くなります。
そして受け入れが多い打ち方というのは牌効率を基準に不要牌を選んでいることになります。
これさえ理解していれば、捨て牌読みの基本はできたようなものです。
つまり、捨て牌読みの基本は他家の立場に立って考えれば良いということです。
それでは具体的に見ていきましょう
牌効率を基本にして考えれば不要な牌は孤立している字牌ということになります。
次に不要な牌と言えば端牌になります。
字牌は切り順によって他家の動向や手牌を読むことができると話しましたが、
端牌はそれ以上の情報を与えてくれます。
特に待ち牌ということに関しては、かなり重要なことを教えてくれると言っても良いでしょう。
それは同じ端牌と言っても有効牌の数や手牌構成によって切り出されてくる順番が違ってくるからです。
それを下の手牌で検証してみましょう。
上記の手牌ではほとんどの人は9筒を切ると思います。
その理由は9筒を切っても78筒の受けが残されているからだということは牌効率で書きましたが、
その他に他家が69筒待ちで聴牌したとき69筒の2牌をさばくことが難しくなるので、
6筒よりも使い勝手が悪くスジの9筒を外しておく方が手牌が軽くなるという考えからです。
このことからスジ牌が孤立牌としてある場合は早い順目で処理されやすいことが分かります。
これは何も端牌に関してだけではありませんが、端牌はこの傾向が顕著です。
つまり、序盤に切られた端牌のスジ牌は手牌のなかにある確率が非常に高いということです。
例えば、9筒が序盤に捨てられていれば6筒のまたぎスジである58筒、47筒のスジが非常に危険だと言うことです。
9筒9萬が切られていれば、47筒58筒、47萬58萬の危険度が高いということです。
また迷彩の類に凝る人でも序盤に切る端牌には気をかけないことが多いので、かなり有効な読み方だと言えます。
もちろん、手なりでしか打たない人が相手であればより以上に有効な読みとなります。
ただし、注意しなければならない点は端牌が切られる理由は他にもたくさんあるということです。
その一つが一色手や七対子等の変則手を狙っている場合です。
一色手であれば染める色と違う色から切られることになりますから、内筋を気にしても仕方ありません
また、七対子の場合は筋にそれほどの意味がありませんから、意識してもあまり意味がありません。
要するに待ち牌の読みは捨て牌全体からまずは手牌構成を読み、
その後にそれぞれの牌の切り出しに注目する必要があるということです
(中には待ち牌だけが分かってしまうこともありますが)
そして捨て牌を読む訓練をしたいのであれば、
聴牌したときに自分の捨て牌と手牌をよく比較して見るのが最も効果的です。
待ちもわかっているし、途中の経過(ツモ順等)もわかっている上に、
なぜそのような手順を踏んだのかもわかっているのですから、絶好の材料になるわけです。
ですから、聴牌したときには必ず自分の手牌と捨て牌を見て待ち牌の傾向を考えてみることを強くお勧めします。
これをするだけでも格段に成長することは間違いありません。
ただし、これは最低でも牌効率がわかっていないと全くの無意味となりますので、
少なくとも牌効率くらいは理解しておきましょう。