前回に引き続きドラの話です。
まず、ドラが7萬で中盤、終盤に6萬を切り出して聴牌したときに6萬のまたぎ筋の危険度について考えてみます
(前回の例とは少し違います)。
前回説明したように67萬と手牌にありドラの7萬を引き入れて6萬が出ることもありますが、
中盤、終盤にドラそばが切り出されてくる理由の多くは、
ドラの受け入れのために残していたがドラを引かなかったために切り出されることです。
例えば下のような手牌で7筒を引いた場合などです。
ドラ
ドラ
このことから、中盤、終盤にドラそばが切り出されたときは、
58萬、47萬待ち(ドラそばのまたぎ筋)の可能性はかなり低くなることがわかります。
ただし、下のような手牌からドラを引き入れての手変わりなどもあるので、
簡単に決め付けることは危険なのは言うまでもありません。
ドラ
次に翻牌の切り出し方からドラの所在について考えてみます。
ドラを序盤で対子以上持っているときはどのようなことを考えるでしょうか?
ドラが対子であればどんな和了りでも3,900点以上、
ドラが刻子であれば7,700点以上になるので、
ほとんどの人がなんとしてでも和了りたいと思うのではないでしょうか。
そして、和了りたいと思う気持ちが強いときは、
多くの人がいつも以上に鳴きを意識することになります。
鳴くことによってもっとも和了り易そうになる役と言えば、なんと言っても翻牌でしょう
(あくまでも翻牌にはそういうイメージがあるというだけで、
本当に和了りに近づいているかどうかは多少疑問)。
ですから、ドラを対子以上で持っている人は比較的翻牌の切り出しが遅くなります。
逆にドラを持っていない人や早和了りをする理由のない人は翻牌が早い順目に切り出されます
(翻牌を絞るのが大好きな人もいるので決め付けは危険ですが)。
そして、ドラが中張牌のときよりもヤオ九牌であるときの方がこの傾向はより顕著に現れます。
それは中張牌であれば翻牌に頼らないクイタンがあるからだということはお分かり頂けると思います。
では、翻牌がドラの場合はどうでしょうか。
翻牌のドラ対子があるときに翻牌ドラ3で和了れると思う人やそれを念頭において手牌を構成していく人はいないでしょう。
もちろん、面子がぬるい場合にはそのような打ち方も有効です。
しかし、普通に打てる面子が相手だとそうもいきませんので、
ドラが鳴けないことを前提に手牌を組むことになります
(鳴きも意識はするが、都合の良い期待を抱くの危険)。
ですから、翻牌のドラ対子があるときも他の牌がドラのときと同様に翻牌の切り出しがやはり遅くなります。
また、字牌のドラ対子がある場合は混一に向かう傾向が高くなります。
その理由は混一であれば対子のままでも利用できる上に、
特定の翻牌が鳴けないために和了れなくなるということがないので、
手牌に色の偏りが少しでもあると染め手に向かいやすいためです。
また、手牌にドラが1牌だけの場合を考えてみると対子になる可能性があるし単騎待ちでも十分、
もしドラが全部切れたとしても全員がドラを使っていないということになるので、
それはそれで良しということになり1牌だけしかないときもやはり染め手に走る傾向が高くなります。
なにより混一に字牌のドラを絡めれば、最低満貫になるのが混一に走りやすい理由でしょう。
ですから、字牌がドラの場合は染めにかかる割合が高くなるので、
いつも以上に鳴きを警戒して捨て牌を注視する必要があります。