麻雀をやっていると色々と不満を漏らしたり、思ったりすることがあると思います。 なんで３面張がそんな腐れ辺張に負けるんだぁああああああ！！とか、 嫌った方で面子が出来るなんて許せねぇえええええ！！とか、 こっちは字牌の処理も終わってないのに親リーかよぉおおおおお！！とか、 麻雀に関しての愚痴や不満を数え上げたらきりがありません。

　そんな愚痴の中で口にこそださないけれども、 ほとんどの麻雀打ちが思っていることがあると思います。 それはなんで俺よりも下手な奴でもトップを獲れるんだ？ なんでラスを獲り続けないんだ？ということです。 ほとんどの人は自分より雀力が劣る人がトップを獲ると俺の方が100倍は巧いのに！ 実力があるのに！！雀力があるのにぃいいいい！！ と不満に思うことでしょう。 そこで今回は雀力について話したいと思います。

　まず雀力の話をする前に少し野球の話をしましょう。 野球に全く興味がない人でも巨人や阪神という名前は恐らく聞いたことがあるのではないでしょうか。 毎年嫌がらせのためだけに他球団から主力選手を引き抜く金満球団が巨人で、 最下位が大好きで開幕直後から戦線離脱しているのが阪神です。

　そんな巨人と阪神ですが、 もしどちらが強いのかと聞かれれば、 ごく一部の阪神ファンを除けば、巨人の方が強いと答えるでしょう。 そしてその実力差は圧倒的だと言っても反論する人はほとんどいないでしょう (ムカッとしちゃった？)

　それは巨人が優勝し、阪神が定位置の最下位になった2000年度のゲームを見ても明らかでしょう。 その差は21ゲーム。 しかもこれは2000年度だけの話ではなく毎年のことです。 どうして阪神だけがこんなに弱いのか不思議でなりません。 ちなみにこの年の巨人の勝率は５割７分７厘、阪神は４割２分２厘。 つまり100試合換算だと巨人58勝42敗、阪神42勝58敗ということになります。 これがどれほどの大差であるのか少しでも野球を知っている人であれば、 わざわざ言うまでもなくわかっていることでしょう。

　では、これを麻雀に置き換えてみましょう。 ただ、麻雀の場合は４人で行うゲームですので、野球のようには勝率がでないので、 １着２着を勝ち、３着４着を負けと考えてそれぞれを等分して比率を出してみます。

巨人くん
１着２割９分
２着２割９分
３着２割１分
４着２割１分

阪神くん
１着２割１分
２着２割１分
３着２割９分
４着２割９分

　これは10半荘に換算すると巨人くんはトップ３回、２着３回、３着２回、ラス２回だということになります。 一方、阪神くんはトップ２回、２着２回、３着３回、ラス３回ということになります。 かなりの長い間、巨人くん位の成績を続けられれば、相当勝っていると言っても良いでしょう。

　でも、10半荘のうちトップを獲れるのはたったの３回だけ？ しかも、一番実力がない阪神くんとのトップ回数の差が１０回もやって、 １回しかないっていうのはどういうこと？という人もいると思います。 でも、それは将棋や囲碁と比べているからそう感じるのだと思います。 将棋や囲碁であればほとんどの場合、格上が順当に勝つでしょう。 まして初心者と有段者くらいの実力差があったら余程のことがなければ100戦しても初心者が勝つことはありませんよね。

　 また、子供の頃はスポーツでも勉強でも出来る奴が勝つ(という言い方もなんですが)ことが多かったので、 強い奴が勝ちつづけるのは当たり前という考えをするようになってしまったのでしょう。 そして、それを麻雀にも当てはめようとするので負けたときに、 なぜ俺様がなぜこんな弱い奴に負けなきゃなんないんだぁああああ！！ってことになるんだと思んです。

　つまり、麻雀の実力を測る場合は、将棋や囲碁の感覚でとらえず、 野球と同様の感覚で捉えた方が良いということです。 そういう意識を持っていれば、自分より実力的に劣っていると思っている相手に、 負けが込んだとしてもイラついて打ち方が雑になるようなこともなくなると思います。

　また当然逆のことも言えるわけで、少しくらい戦術が未熟でも麻雀は結構勝てるものなので、 ちょっと巧そうな奴や偉そうな講釈をたれている奴(^^;;などと対戦するときでも気後れする必要はないということです。