今回は雀頭は固定せずにとにかく面子を優先してつくった方が良いというお話です。
ある程度麻雀に慣れてくると平和とか断ヤオとか出来やすい役が好きになってくるものです。
特に平和は他の役と複合しやすいうえに、
基本中の基本ということで初心者のころから言われ続けているせいか、かなり人気が高いようです。
そして、平和は3面子、1雀頭、1両面という手牌になるので、
とにかく3面子、1雀頭をつくることに懸命になりがちです。
しかし、3面子、1雀頭をつくるよりも4面子をとにかく作り上げる方がより大事です。
3面子、1雀頭と4面子の最大の違いは4面子はかならず聴牌しているのに対して、
3面子、1雀頭の方は聴牌していない可能性もあるということです。
仮に4面子で聴牌しても単騎待ちではしょうがないと思うかもしれませんが、
そうではありません。
何順かの間は確かに単騎待ちになる可能性もありますし、単騎待ちではあがりを拾いにくいというのは事実です。
しかし、延べ単や両面に変わる可能性がかなり高いということ、
ドラがどんな牌であっても単騎待ちならば引いてしまっても問題ないし、
なにより聴牌しているので、ツモあがる可能性も多少はある(もちろん役があれば、であがりもきく)
というのが強みだといえます。
実際に下のような手牌で聴牌したとしても、1469萬、69筒、34578索
(357索は平和になる可能性がある)の計11種41牌を引けば、2面張以上の待ちになります。
つまり、下の手牌の場合、上記の11種41牌にあがり牌である2索を加えた12種44牌が、
有効牌ということになります。
また、6索が暗刻ではなく、順子だった場合は19萬、9筒を引き入れた場合はダマ聴のきく平和になります。
つまり、仮に単騎待ちになったとしても、待ちが悪いのは一時的なもので、
引き入れる牌によっての先の変化を見越していれば、それほど心配したり、
恐れる必要はないということです。
有効牌 | 有効牌の数 |
12種44牌 |
また、下のような手牌の場合に全員に安牌である西をツモったような場合に、
安牌を抱え込みたいばかりに3筒を切る人はいないでしょうか?
もちろん、安牌を抱え込むのは間違いではありませんし、立派な打ち方ですが、
多少受け入れが狭くなり、聴牌速度が遅くなるので、不利な打ち方だといえます。
なぜ不利になるかといえば、3筒を切って雀頭を固定すると、
25筒引きに対応できないからです。
別に25筒引きに対応できなくてもいい、
25筒を引いてもツモ切るから関係ないと思う人もいるかもしれませんが、
25筒を引く確率は、69筒、58索を引く確率の約半分もあるわけですから、この差は大きい。
そして、25筒を引いた場合は圧倒的に受け入れが広くなります。
仮に先程の手牌で西ではなくて、2筒を引いて下のような手牌になったとします。
この場合、なにを切るのがもっとも受け入れが広くなるかといえば、4筒切りです。
実際にどれくらい受け入れが違うのか他の牌を切ったときと比較して考えてみたいと思います。
まず、23筒切りの場合は、69筒、58索の計4種15牌が有効牌になります。
次に78筒切りですが、7筒(もしくは8筒)、14筒、
58索の計5種16牌が有効牌になります。
67索切りの場合は多少有効牌が増え、1469筒、36索(もしくは47索)
の計6種20牌が有効牌になります。
最後に4筒切りの場合ですが、
6789筒、345678索の計10種33牌が有効牌になります。
有効牌 | 有効牌の数 | |
切り | 4種15牌 | |
切り | 5種16牌 | |
切り | 6種20牌 | |
切り | 10種33牌 |
これで、4筒切りがいかに聴牌チャンスが多いのかお分かり頂けたと思います。
しかし、58索を引いた場合は単騎待ちになるからいやだと思う人もいるかもしれませんが、
それは最初の方でも述べたようにいくらでも延べ単や両面に変えることが出来るので問題ありません。
この場合なら、1425萬、25筒、345678索を引き入れればすぐに単騎待ちは解消されるので、
特に気にする必要はないと思います。
このことからも、雀頭は柔軟に構えておき、面子作りに主眼をおいた方が良いことがわかります。