2.牌効率1

 今回も今まで同様にいかに早く聴牌するかということに主眼をおいたお話です。
 早く聴牌するためには、より受け入れの多い牌を残すことが肝心なのは、 今まで説明してきた通りです。
 では、実際に受け入れを多く残すにはどうすればいいのかを説明していきたいと思います。

 

 

 上のような手牌の場合は何を切るのが一番受け入れが広くなり、効率的なのでしょうか?
まず目につくのが9萬(もしくは1萬)と9筒だと思いますが、9萬切りよりも9筒切りの方が多少受け入れが広くなります。 では、なぜ9筒切りの方が受け入れが広くなるのでしょうか?
 いつものように実際に有効牌の数で比較してみたいと思います (ただし、9筒切りと9萬切りの比較なので、9萬、9筒の周り以外の牌は有効牌として数えません)

 まず、9萬切りの場合ですが、789筒の3種11牌が有効牌になります。
 次に9筒切りの場合ですが、78筒、789萬の5種19牌が有効牌になります。

  有効牌 有効牌の数
切り 3種11牌
切り 5種19牌
 

 この差はどこからくるかといえば、9筒、9萬の筋牌である6筒、6萬があるかどうかです。 9筒は6筒があるので、78筒の受け入れは常にあるのに対し、 9萬は6萬がないので、切ってしまうと78萬の受け入れがなくなってしまう。 (9筒はとっておいても9筒を最低もう一枚引かないと使えない可能性が高い)

 つまり、19牌の場合はその筋牌の46牌が手牌にあれば、 受け入れが減らないので、切ってしまっても問題ないということです (実践では、受け入れが減らないというよりも、 下手に残しておくと後々厄介なことになることが多いので切っておくという考え方になります)


 

 

 次に手牌が上のように変化したとします。 この場合はなにを切るのがもっとも受け入れが広くなるのでしょう?
 2面子、3塔子がある状態の1向聴なので、13萬か13筒を嫌うことになりますが、 この場合は13筒を嫌った方が受け入れが広くなります。
 13萬を嫌った場合は、12345678筒の8種28牌が有効牌になります。
 13筒を嫌った場合は、12345萬、4567筒の9種32牌が有効牌になります。
 (実際には、789萬、索子なども有効牌と考えることもできますが、 13萬と13筒切りの違いがわかればいいと考えているので、有効牌とは考えない。 毎回こんな註、書くの面倒なので以降同様とします)

  有効牌 有効牌の数
切り 8種28牌
切り 9種32牌
 

 13萬を嫌ったときと13筒を嫌ったときの違いは有効牌の差も大きいですが、 両面への変化が 上記の説明からわかるように有効牌に差が生じます。 しかし、もっとも大きな差は両面への変化が13萬を嫌った場合は難しいということです。 それは13筒の嵌張から34筒の両面へ変化するための4筒が56筒の受けと重複してしまっているためです。
 ですから、このような場合は有効牌が多く、両面への変化が見込める13筒切りの方が効率が良い打ち方だと言えます。

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